南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
五百旗頭 博治
他の科目との関連
履修対象学科
副題 人間の尊厳をめぐる哲学的・神学的省察
講義内容  本講義では「人間の尊厳」を宗教の視点から考察する。そのために、キリスト教を始めとする様々な宗教思想や宗教的実践のなかに見出される人間理解、すなわち、人間とは何か、人間の生の意味とは何かといった根本問題について学び、絶対者ないし究極的存在との関わりにおいて、他者との関わりにおいて、また自己との関わりにおいて生きる人間のあり方とはいかなるものであるかを考察する。
講義計画 序論 1dignitas(尊厳)とHumanism概念の起原と展開の小史。2聖書入門(特に旧約聖書)
本論 1神によって創造された存在は身体も含めて凡て善であること(創1)。マニ教やプラトニズムの場合。
   2神による人間の万物支配の指令(創1:26、28)と環境破壊の問題。アッシジの聖者の場合。
   3擬人的神観(創2、3)と神像としての人間(創1)。人間の偉大さについて(詩8)
   4男女の創造の記事(創2)から学ぶこと。男女の愛の讃美(雅歌)
   5原罪(創3)が人間本性に与えたダメージについて。カトリックとプロテスタントの場合。
   6神の前において人間に要求される謙虚の徳(集会10:12、8:5、イスラムの教え)。ニーチェの“ermensch”の場合。
   7キリスト教における肉体の復活と人間の神化。仏教とプラトニズムの場合。
    (尚講義のはじめにクラシックの名曲の1楽章をCDで聞かせることあり。)
評価方法  主として期末の筆記テスト(聖書と自筆のノートのみ参照可)によるが、出席状況もそれに加えて評価する。
テキスト 聖書、特に旧約聖書(続編つき)

【そ の 他】なし
その他