06164 ヨーロッパとの出会い
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選必 |
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秋学期 春学期 |
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2 |
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1〜4 |
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大久保 泰甫 |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | 全 |
副題 | 異文化接触のプロセスとして見た近代日本法史 |
講義内容 | 現代ヨーロッパの社会は、民族移動、宗教、ルネッサンス、地理上の発見、商業の発達、絶対王政、科学・産業・市民革命、政治思想の発展など、様々な改革や革命の結果として成立してきた。本講義は、ヨーロッパを形成してきた社会的、文化的、政治的、経済的要素を包括的あるいは個別的に検討し、ヨーロッパ世界の基本構造を理解することを目指す。 |
講義計画 | 私たちは、自国の法が日本語で書かれ、法律家が日本語を使い、裁判所でも日本語を用いていることを当然だと思っている。しかし、裁判所や法律家が使用しているものは、元をただせば、西洋起源の「翻訳法」なのである。明治維新とともに、異文化としての外来の西洋法が、せきを切ったように流入してくるが、その内容を理解し、新造語をつくり、曲がりなりにも消化吸収するため、当時の人々は大きな努力を払ったのだった。(現在アジアには、法律用語の「翻訳」に非常に苦労している国が少なくない。) かくして、法典が整備され、続いて法学が輸入・学習されて50年が経過する頃から、今度は、この継受法というものが、現実の社会の実態や日本人のものの考え方とどう折り合いをつけていくのかが問題になってくる。つまり、西洋法によって日本社会が変容していくプロセスが進行すると同時に、他方では、外来の西洋法の方もまた、多少とも姿を変えることを余儀なくされていく。 近代日本法史を、このような異文化接触のプロセスとして把握していきたい。 序 論 I 法からDroitまで II 世界の主要法体系(法系論) III 日本法の位置付け 本 論 序説 西洋法継受の特質と諸段階 第I部 立法的摂取の時代 第1章 フランス法優位時代 第2章 フランス法からドイツ法へ 第II部 法学的摂取の時代 第III部 「日本化」過程の進行 結 び 戦後日本の法と法学 |
評価方法 | 定期試験(筆記)を主とするが、その他に授業中、小論文の作成を求め、それを加味する。 |
テキスト | 講義要綱および資料を随時配布する。 |
その他 |