南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
1〜4
担当者
大野 波矢登
他の科目との関連
履修対象学科
副題 哲学的問題への言語論的アプローチ
講義内容  20世紀は「言語の世紀」であると言われてきた。20世紀になって、哲学の関心の対象も意識から言語へと大きく変化してきた。この変化には、現代言語学・論理学の革命が大きく影響している。本講義では、現代思想の核をなす言語学や言語哲学や記号論の考え方を学ぶとともに、われわれに身近な日本語や英語から例を引きながら、ことばについて考えていくことを通じてことばの本質に迫る。
講義計画 次のテーマを順次取り上げて20世紀前半の英米哲学の歴史を辿りつつ、「哲学にとって言語が問題になるのはなぜか」(I.ハッキング)を考えてみる。
1.「観念」の全盛期
 観念とは何か。言語は観念を表現し伝達する手段か。
2.「観念」から「言語」へ
 哲学の方法としての言語分析は、どのような哲学的問題を解決したか。
3.論理学の革命
 分析哲学の始祖であるフレーゲとラッセルの論理学(数字の基礎)研究は、言語哲学の伝統に何をもたらしたか。
4.言語ゲーム論と言語行為論
 われわれは言語を用いて何を行なっているのか。
5.意味の理論の展開
評価方法 学期末の筆記試験と、授業中に書いてもらう小レポート(2、3度)によって評価する。
テキスト テキストは特に指定しないが、参考書として次の文献を挙げておく。
I.ハッキング著『言語はなぜ哲学の問題になるのか』勁草書房
その他