06543 人間と機械
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選必 |
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春学期 秋学期 |
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2 |
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1〜4 |
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戸田山 和久 |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | 全 |
副題 | アンドロイドの心理学と倫理学 |
講義内容 | コンピュータが登場した時、それは単なる計算機ではなく、思考の代替物となりうるものとして「電子頭脳」と呼ばれていた。この「第二の頭脳」の発展が人間の生活を大きく変容させてきた。しかし、より重要なことは、それによって人間観が大きく変わってきたことである。計算機が頭脳ならば、人間の心の働きもつまるところは計算であるといえるのか。この講義では、人間とコンピュータの関係に係わる諸問題を取り上げて考察する。 |
講義計画 | この講義の基本姿勢は、機械、特にロボットやアンドロイドという人工物を通じて人間とは何かを考えるというものである。機械は、人間の自己理解を映す鏡として捉えることができる。たとえば、人間機械論という思想の流れがある。それによると、人間はよくできた機械にすぎないのだという。しかし一方で、機械はどんなにうまく動くとしても人間ではないもの、人間であるための最も重要な何かが欠けている存在としても考えられてきた。こうして人間は、あるときは自分を機械と見なしたり、あるときは機械を超えたものと見なしつつ、「人間とは何か」という自己理解を表現してきた。 というわけで、この講義は、アンドロイドという鏡に映った人間を考察することを通して、人間の自己理解にまつわる哲学的問題を考察することをねらいとする。そのために、一つの映画、リドリー・スコット監督の『ブレードランナー(ディレクターズ・カット)』をとりあげ、その映画を隅々まで読み解きながら、いくつかの哲学的問題を抽出しそれを徹底的に考えていくことにする。 |
評価方法 | ミニ論文[40%]、Take-home Exam[60%]をあわせて評価する。 |
テキスト | 使用しません。 |
その他 |