南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
1〜4
担当者
林 尚志
他の科目との関連
履修対象学科
副題 経済学を使って考える
講義内容 経済学A
 本講義では、ミクロ経済学の入門としてその基礎的な概念を論じる。家計や企業などの経済主体が各々の目的に沿って行動している現代社会において、市場(価格)メカニズムはどのように機能し、どのような意味で効率的な資源配分を実現するのか。その一方で、市場メカニズムはどのような限界点、問題点をかかえているのか。これらの疑問に関して平易に解説を行う。

経済学B
 本講義では、マクロ経済学の入門としてその基礎的な概念を論じる。まず、一国経済全体の活動水準が国民所得という概念を用いて記録されることを示した後、その水準が決定される仕組み、並びに関連する諸要因を考察する。すなわち、実物市場と貨幣・資産市場がどのように関わり合いながら所得水準を決定するのか、マクロ経済政策がその水準にどのような影響をもたらすのかという点に関し、平易に解説を行う。
講義計画  この講義では、経済学の基本的な考え方を学びながら、経済に関する様々な疑問を取り上げ、これらに対して解答の手がかりを与えていく。たとえば、「コンパ代やバイト代など、モノやサービスの値段は、一体どのように決まるのか?」、「厳しい就職戦線が続いているが、なぜ深刻な不況に陥ってしまったのか?」等々。
 これらをともに考えながら、(1)経済学は暮らしの重要な側面である“経済”をどのようにとらえているのか? (2)経済学は、社会のかかえる課題に対して、どのような解決の糸口を与えてくれるのか? といった点を学んでいこう。
 1.はじめに: 経済とは何か?
   * 「経済学」は経済をどのようにとらえてきたのか?
   * ミクロ、マクロという2つの視点とは?
 2.ミクロの視点:価格メカニズムとその役わり
   * モノの値段が決まるしくみは?
   * 価格メカニズムはなぜすばらしい? また、その問題点は?
 3.マクロの視点:経済全体のとらえ方
   * 経済全体は、どうとらえられるのか?
   * この方法を用いて、日本経済全体の流れを確認すると?
 4.日本経済の発展と今後の課題
   * 量的変化: 経済成長のトレンドと平成不況
   * 質的変化: 産業構造の高度化と産業空洞化の懸念
   * 今後の課題: バブルの崩壊と経済再生に向けての課題
評価方法  定期試験の結果にもとづき評価を行う。また、随時行われる予定の小テストの結果も、適宜考慮する。
テキスト  テキストは用いないが、以下を参考文献として用いる予定。
  * 伊藤元重著『入門 経済学』(第2版)日本評論社、2001年。
  * 北坂真一著『現代日本経済入門』東洋経済新報社、2001年。
その他