南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
戸田山 和久
他の科目との関連
他学科履修
副題 理詰めでどこまで行けるか:現代形而上学の冒険
講義内容  人間が世界を認識しその中で生きていく際の最も基本的な枠組みを主題化しその整合性を点検し、統合していくことは非常に重要である。この講義の目標は、かつて形而上学と呼ばれていたそのような営みを現代科学との関連の中で再活性化させることである。具体的には、時間と空間という枠組みが科学との関係の中でどのように変容しつつあるかを論じる。その際、例えば、右と左の違いはどこにあるのか、時間旅行は可能か、といった問題を明確化しつつ問いすすめるという形式で講義を展開する。副次的には、原因と結果、説明、情報と知識、合理的意思決定、自由といった概念が検討されることになるだろう。
講義計画  昨年度までは、空間の問題を扱ってきました。今年度から時間論に挑みます。具体的に取り上げる問題は、過去へのタイムトラベルは可能かという問題です。タイムトラベルの話はほとんどすべての哲学の問題に絡んでいます。たとえば、変化、人格同一性、通時的同一性、時間の向き、前後、過去・現在・未来、因果、法則性、説明、予言、決定論、可能性、自由、時間・空間、同時性、偶然性…したがって、タイムトラベルの可能性を考えることは、我々が何気なく使っている、あるいは当然のこととして前提しているさまざまな概念の反省、捉え直しにつながります。
評価方法 授業の途中で何度か小レポートを書いてもらう。それと期末試験の成績をあわせて評価する。
テキスト テキストは使用しない。参考図書は洋書・和書たくさんあるので、講義の際にブックガイドを配る。
その他