43726 フランス文学研究
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選 |
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秋学期 |
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2 |
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3・4 |
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栗須 公正 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | スタンダールにおける近代小説の誕生 −『赤と黒』『パルムの僧院』論− |
講義内容 | 作家、作品、文学史などに関してフランス文学を専門研究の観点から深く理解するために、研究の歴史と現在の研究の状況を伝えるとともに、フランス文学に対する新しい視点からの考察を可能にするような特定のテーマについて講義する。 今回の講義は、『赤と黒』『パルムの僧院』を対象にスタンダールの作品の近代小説としての革新性を明らかにしようとするものである。 スタンダールの小説はフランス大革命後の流動する社会を背景に個人の心理を描き、小説型式の新しい可能性を生み出した最初の近代小説であると言えよう。すなわち、その作品には、フランス文学における心理小説の伝統と、風俗や社会を描く小説の流れが新しい形で統合されているのである。 本講義ではこのようなスタンダールの小説の新しさを検証するために、作品の材源と作家の想像力の関係、作家の自我表出と小説型式の関係、現実描写と小説技法の関係などの観点から上記2作品を分析し、スタンダールにおける近代小説創造の意味を考えようとするものである。 |
講義計画 | 1.全体の序論 『赤と黒』 2.作品の成立と反響、3.材源とジャーナリズム(1)、4.同(2)、 5.作品生成のクロノロジー、6.内在するロマネスク、7.多彩な批評 『パルムの僧院』 8.作品の成立と反響、9.材源(1)、10.材源(2)、11.2つの旅−冒険と愛、 12.幻想のイタリア、13.小説と自伝の間、14.批評家バルザック、 15.全体の結論 講義は初回配布の講義日程表に基づいて行う。 |
評価方法 | レポート、授業への参加度、出席状況など総合的に評価する。 |
テキスト | プリント資料を配布する。 |
その他 |