44911 ドイツ政治研究
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選 |
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秋学期 |
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2 |
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3・4 |
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鈴木 宗徳 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | ハーバーマスの政治思想 |
講義内容 | ドイツ近代社会が辿った歴史的に特殊な運命が、どのような政治風土を生み出したのかを、政治思想の諸学説を検討しつつ、明らかにする。特にマックス・ウェーバーやカール・シュミットの権力政治のモデルがどのような背景のもとで生まれたのか、そして、戦後の政治思想がナチズムの負の遺産とどのように対決してきたのかを、検討する。さらに、現在の政治学の現代的課題との取り組みについても、触れることにする。 |
講義計画 | 上記のテーマのうち、本年度は、戦後ドイツの政治思想および社会学をリードしつづけてきた、ユルゲン・ハーバーマスの著作と、その時代背景について考察する。ハーバーマスは73歳を迎えた現在も、左派知識人の代表としてドイツの論壇で活躍している。彼が体制批判をおこなう際の理論的枠組みと、彼が巻き起こした論争をたどることによって、現代ドイツの思想状況を概観する。 1.フランクフルト学派第一世代の「批判理論」 2.「市民的公共性」と、社会国家段階におけるその崩壊 3.テクノクラシー批判と実証主義批判 4.「システムによる生活世界の植民地化」 5.コミュニケーション理論と討議倫理学 6.新自由主義の台頭と歴史家論争 |
評価方法 | 学期末に一回レポートを提出してもらうが、授業への参加姿勢なども加味して、総合的に評価する。 |
テキスト | テキストはとくに用いないが、授業で中心的にとりあげる『公共性の構造転換』(ハーバーマス著、細谷貞雄・山田正行訳、未來社)を読むことを、強く勧める。そのほかに、フランクフルト学派第一世代(アドルノ、ホルクハイマー、フロム、マルクーゼ)の著作やハーバーマスの論争相手(ポパー、ルーマン、フーコー)の著作、ハーバーマスが依拠する同時代の思想家(アーペル、オッフェ、ホネット)の著作などを授業中に紹介する。 |
その他 |