南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
3・4
担当者
宮沢 千尋
他の科目との関連 ベトナム社会研究と併せて履修することが望ましい
他学科履修
副題
講義内容  ベトナムにとって近代との出会いは、フランスによる植民地化であった。この危機に従来の支配イデオロギーであった儒教は対応できず、20世紀初頭から「忠君」と「愛国」の分離、「国民」概念の創出、フランス文明への同化、独立と社会改革を視野にいれた社会主義思想など、様々な思想が生まれた。これらを検証しつつ、民間における儒・仏・道のシンクレティズムにも触れる。
講義計画 1.ベトナムの生態的特殊性(東南アジアの「辺境」)
2.ベトナムの歴史的特殊性(東南アジア的王権と脱中国化のための「中国化」、南進)
3.ベトナム・ベトナム族の基層文化。その一。仏教・道教・儒教
4.ベトナム南部宗教 モダニティーとシンクレティズム
5.ベトナムの「むら」
6.ベトナム語の世界
7.ベトナム・日本前近代関係史「鎖国」は本当か?
8.ベトナム近代思想史(西欧の衝撃。「鎖国」か「開国」か)
9.開明的知識人の登場(「忠君」と「愛国」の分離。ファン・ボイ・チャウ、ファン・チャウ・チン)
10.親仏・改良主義者の登場(グエン・ヴァン・ヴィン、ファム・クイン)
11.ベトナム近代文学
12.ドイモイ以降の「民族の伝統」への回帰(文化・民間信仰の状況)
13.ベトナム映画鑑賞
評価方法 未定 レポ−トか試験による(受講者数によって対応したい)
テキスト 教科書ではないが、参考書として
桜井由躬雄編『もっと知りたいベトナム 第一版』、同第二版(弘文堂)
坪井善明編『アジア生活読本 ヴェトナム』河出書房新社
桜井由躬雄・桃木至朗編『ベトナムの事典』
その他