南山大学

 
指定
期間
通年
単位
年次
2〜4
担当者
岡田 悦典
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 「国民の司法参加」と「裁判」について考える
講義内容  授業では、国民の司法参加と裁判制度について、陪審裁判を扱う外書の読解を通じて考えたい。日本にも戦前に陪審裁判があったが、現在は職業裁判官制を採用している。しかし50年あまりを経て、国民の司法参加が日本でも要請され、現在、裁判員制度の導入が提案され、立法されようとしている。
 授業では、国民の司法参加という提案の意義や課題は何かといった問題意識を共有しつつ国民の司法参加が実現している陪審裁判の文献を読み進めながら、その制度の理念や課題を考える。また、アメリカやイギリスの刑事裁判と日本の刑事裁判を比較、考察してゆく。
講義計画  Sir Patrick Devlin, Trial by Jury, Littleton. Colo.:F.B. Rothman, 1988を読み進める。著者のデブリン卿は、イギリスの著名な裁判官であり、本書は50年ほど前に出版されたが、陪審裁判に関する古典として親しまれている。デブリン卿の生い立ちやその著書については、刑事事件における同一性識別証拠に関するデブリン・レポート『同一性識別の法と科学』(信山社、2000年)を参照のこと。同書は、デブリン卿が委員長の委員会レポートであり、そのレポートを日訳したものである。
 講義方法は、参加者の人数にもよるが、毎回全員が原書の英読を行うことを原則としたい。
評価方法 (1)出席状況、(2)日頃の授業に取り組む姿勢、により評価する。
テキスト Sir Patrick Devlin, Trial by Jury, Littleton. Colo.:F.B. Rothman, 1998.

【そ の 他】アメリカやイギリスの陪審裁判に関するビデオ映画鑑賞も企画し、外書講読に利用したいと考えている。
その他