南山大学

 
指定
期間
通年
単位
年次
3
担当者
吉川 洋子
他の科目との関連 地域文明論B(アジア)、アジア国際関係論、総合政策論III2(政治構造と社会変動)(いずれも吉川担当)の履修が望ましい。
他学科履修 不可
副題  途上国の政治社会の諸問題と政策
講義内容  ゼミナール形式の小人数教育で専門領域について理解を深める。各学生が専門領域を深めながら、自分のプロジェクト(テーマ)とする問題を発見するのを手助けし、また問題解決のために必要な知識・理論・データ・手法についてはゼミナールの共通のプロジェクトとして設定し指導する。
講義計画  途上国は様々な政治、経済、社会問題をかかえている。これらの問題の解決や緩和をはかるため、政府はNGOや国際機関と協力しながら緩和策や改革に取り組んでいるが、解決は容易なことではない。東南アジアへ短期旅行したり、将来、途上国にかかわる分野や仕事に進みたい学生はこのような諸問題の現状と政策に通じておくことが必要である。
 プロジェクト研究I(3年生)では東南アジア、とくにフィリピンを例に、途上国にはどのような政治体制の下でどのような政治社会問題があるのか、これに対してどのような政策や改革がとられているか、を学ぶことを主な目標とする。例をあげれば (1)政治制度と政治問題(政権の交代、政策決定過程、統治能力、政策実施能力、腐敗不正など)(2)貧困問題、農地改革、環境破壊など (3)武装反乱、分離独立運動と和平プロセス (4)対外関係と外交政策などがあるが、どんなテーマでもよいし、東南アジアのほかの国でもよいので、各自が意欲的に探求できるテーマを見つけるよう望む。

プロジェクト研究Iの進め方:
 1.学生は数名のグループに分かれ、初めに易しい入門的な文献を輪読し、レジメ作成、口頭報告、討論の基本を学ぶ。
 2.インターネットを使って現地英字新聞やジャーナル記事を読み、またビデオを見て情報データをとる。
 3.本格的な文献の輪読と報告、討論を行う。
 4.秋学期からは各自の選んだテーマにそって個別文献を読み、報告する。インフォマントのインタビュー、シンポジウムや研究会への参加を奨励する。
 5.年度末に短い報告を提出する。
評価方法 出席、報告、討論、勉学への取り組み態度、提出報告の内容など総合的に評価する。
テキスト 大野拓司・寺田勇文編『現代フィリピンを知るための60章』明石書店 2001年
補助テキスト 菊地京子編『開発学を学ぶ人のために』世界思想社 2001年
       D.スタインバーグ『フィリピンの歴史・文化・社会』明石書店
       D.ワーフェル『現代フィリピン社会の政治と社会』明石書店
その他