南山大学

 
指定
選必
期間
春学期
単位
年次
3・4
担当者
田中 恭子
他の科目との関連 地域文明論A(アジア)、地域文明論B(アジア)
※総合政策論III(政治構造と社会変動)2(吉川洋子教授)との重複履修はできない
他学科履修
副題
講義内容  東南アジア諸国を中心に、途上国の政治と社会を理解することを目的とする。まず第一に、国家と社会の関係を取り上げ、脱植民地化、国民国家の形成、社会的価値観と政治文化、複合エスニシティなどの問題を検討する。第二に、広義の近代化の概念について、近代化政策と社会変動の観点から論じる。そして第三に、開発政策と政治体制の変容をテーマとして、貧困の解決、農地改革、経済開発、社会・政治の安定と不安定、といった問題について考察する。
講義計画  本年度は、マレーシアをケースとして取り上げ、これを中心に東南アジア地域の政治構造と社会変動を分析する。
 第1回 歴史的背景──ムラユ世界とムラカ王国
 第2回 ポルトガル、オランダ、イギリスの東南アジア進出
 第3回 イギリス植民地支配の政治構造
 第4回 移民の流入と複合社会の形成
 第5回 日本による占領とマレー・ナショナリズム
 第6回 マラヤ連合案とUMNOの結成
 第6回 マラヤ連邦の国民統合──「非常事態」・市民権・言語問題
 第7回 ムルデカからマレーシア連邦へ
 第8回 5月13日事件の衝撃
 第9回 ラザクのブミプトラ政策
 第10回 マハティール政権の登場
 第11回 「ルック・イースト」とEAEC構想
 第12回 「ヴィジョン2020」
評価方法 期末試験(筆記)
テキスト なし
その他 参考書ザイナル・アビディン・ビン・アブドゥル・ワーヒド編(野村享訳)『マレーシアの歴史』山川出版社、1983年。
池端雪浦編『東南アジア史 島嶼部』山川出版社、2000年。
金子芳樹『マレーシアの政治とエスニシティ』晃洋書房、2001年。
石井由香『エスニック関係と人の国際移動──現代マレーシア華人の選択』国際書院、1999年。
堀井健三・萩原宜之編『現代マレーシアの社会・経済変容』アジア経済研究所、1989年。