南山大学

 
指定
選必
期間
春学期
単位
年次
1〜4
担当者
森際 康友
他の科目との関連
履修対象学科
副題 自分とは誰か(自己知と社会的アイデンティティ)
講義内容  コンピュータの処理能力の向上によって、企業だけでなく、一般家庭においてもコンピュータやインターネットの利用が急速に進んでいる。このような社会における情報化の進展は経済活動にも影響を及ぼしている。また、政府の政策運営や企業の販売活動においても、マス・メディアを通じた情報の提供が重要となっている。本講義では、現代が情報社会であるということをふまえて、人間の知識を分析するための基本的な考え方を解説する。
講義計画  最も哲学的な問題とは、自明のように思えて考え始めると実は何もわからないことがわかってしまう、そのような問題である。「私は誰でしょう」というのはそのような問いかけである。それが人の名前や職業を当てる問題であるのなら話は簡単である。が、男性である自分が「もし女性であったなら」と考えてみたときとか、15年前の自分のビデオを見て「かわいい」と褒めそやす両親のことを少し不快に思い、小さいころの自分に対して今の自分が嫉妬しているのに気づいたときとか、自分の肉体、魂、記憶、理性、ものの感じ方……と分けていった上で「本当の自分はどこにいるのか」と訊ねられたときなど、自分という概念の奇妙さの前に立ち止まってしまうのではないだろうか。
 「自己同一性」とか「自己認識」の問題といわれてきたこの古典的難問に、「知識と社会」という切り口から新たに挑戦してみたい。

1.抽象的に考えることはしないで、具体的に考え、その考え方が正しいかどうかをさまざまな手法で試してみる。
2.概説の後、調査研究の方法を説明する。
3.班分けする。
4.各班が課題を選び、分担して調査研究を行い、発表をまとめる。
5.その発表は主報告とコメントからなり、それを受けてクラス全体でディスカッションを展開する。
6.クラスのメーリングリストを作り、レポートの書き方など教材を配布する。
7.班活動で学んだことがらを生かし、各自レポート試験に備える。
評価方法 上記の活動全体における取り組み・達成度などを総合的に評価する。出席はもちろん重視する。
テキスト
その他