南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
1〜4
担当者
青山 幹哉
他の科目との関連
履修対象学科
副題 貨幣からみる日本前近代史
講義内容  呪物として誕生した貨幣は、しだいに流通・金融における価値基準・交換物として成長し、列島社会全体を変貌させていった。だがその過程には謎も多い。中世日本国家は中国銭の自国内流通を放任し、自ら貨幣を発行しなかった。また、貨幣経済が浸透した中世末、なぜか、銭ではなく米を価値基準とする石高制が成立した。これらさまざまな疑問に留意しながら、本講義では、貨幣というモノを通して、列島社会の古代から近世までを概観する。
講義計画 1.貨幣の意味
2.古代史のなかの貨幣から
3.中世史のなかの貨幣から
4.近世史のなかの貨幣から
5.まとめ
評価方法 学期末における筆記試験および随時に課す小レポートにより評価。
テキスト 東野治之『貨幣の日本史』朝日選書544、朝日新聞社、1997年
その他 参考文献として以下の書を挙げる。
鈴木公雄『銭の考古学』(歴史文化ライブラリー140)吉川弘文館、2002年
池享編『銭貨—前近代の貨幣と国家』青木書店、2001年
歴史学研究会編『シリーズ歴史学の現在1 越境する貨幣』青木書店、1999年
国立歴史民俗博物館編『お金の不思議』山川出版社、1998年
今村啓爾『富本銭と謎の銀銭』小学館、2001年
三上隆三『渡来銭の社会史 おもしろ室町記』中公新書862、1987年