南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
1〜4
担当者
池田 洋子
他の科目との関連
履修対象学科
副題 日本近世絵画史
講義内容  桃山のダイナミックな表現は狩野永徳という個人の様式から始まった。彼は狩野派という大集団の統領として自派の様式を統一するだけでなく、桃山時代という彼の生きた時代をも彼の様式一色に染め上げた。狩野派は次期のリーダーの探幽により、江戸時代全期を生き延びる様式と組織が作られた。絵画を学ぶのはまず狩野派ということが江戸全般にあったが、内実ではその様式は幕府とその周辺の武家階層に生き延びただけで、新しい絵画的なエネルギーによる制作がなかった。多くの画家が狩野派を出発点としながら新しい様式を作り上げたり、実験的な制作を行ったりした。
 また江戸時代は上方と江戸の文化圏にとどまらず、地方の絵画が誕生した。
こうした状況の近世絵画の展開を、時期を区切って画家ごとに作品を通して考察する。
講義計画 1、近世全般の絵画界の概観
2、桃山前期絵画──永徳
3、桃山後期絵画──等伯・友松・光信
4、江戸初期絵画──宗達
5、江戸初期絵画──探幽
6、江戸中期絵画──光琳
7、江戸中期絵画──大雅
8、江戸中期絵画──蕪村
9、江戸中期絵画──応挙
10、江戸中期絵画──歌麿
11、江戸後期絵画──北斎・(広重)
12、江戸後期絵画──文人画
評価方法 筆記試験又はレポート
テキスト カラー版『日本美術史』監修辻本惟雄 美術出版社
その他