南山大学

 
指定
期間
通年
単位
年次
3
担当者
大塚 達朗
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 考古学による食文化研究
講義内容  数百万年におよぶ進化の歴史をとおして、人類は他の地球生命には見られない独特の生活形態を形成し、発展させてきた。それが今日われわれを生かしている文化である。人類文化学演習Iは、そのような人類の生き方としての文化を、歴史、生活技術、思想、社会、宗教など様々な切り口から研究し、人類の自己理解を深めることを目的とする。また、人類の文化はたんに過去の産物ではなく、歴史的な形成物としてわれわれ自身が次の世代に受け継がせていくべきものである。したがって人類文化の今日的課題と次世代の子どもたちに継承させる将来像を考えさせ、討論させることもこの演習の課題のひとつとなる。
講義計画  共同研究「考古学による食文化研究」を設定し、人類が経験してきた狩猟・採集・漁撈・農耕に関する共同研究とディスカッションを行い、狩猟・採集・漁撈・農耕を考古学的な成果から学習することで、人類が築いてきた文化・社会を深く理解できるように指導する。
 演習の場所は、主として人類学博物館である。
 春学期は次の5点に力点を置く。——q博物館展示を見学し、考古学を通して人間理解を深めるために博物館がどのような貢献をしているのかを考える。w当館が所蔵する考古資料を実際に手にとって観察し、考古遺物になれる。e考古学の最も基本的な概念である〈層位〉と〈型式〉について学習する。r発掘調査報告書の必要性を理解する。t狩猟・採集・漁撈・農耕の基礎的知識を習得する。
 秋学期は、春学期の基礎的な訓練を踏まえ、共同研究「考古学による食文化研究」に本格的に入る。狩猟・採集・漁撈・農耕に関しての研究を分担させるために、プロジェクトチームをいくつか編成し、発表をディスカッションを行い、人類の歴史を〈生活〉という観点から深く理解する力を養う。
評価方法 出席状況や演習中の態度から判断する。
テキスト 資料を適宜作成して配布する。

【そ の 他】直接、考古遺物を取り扱うので、くれぐれも壊さないように注意すること。
その他