南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
籾山 洋介
他の科目との関連
他学科履修
副題 比喩と多義:認知言語学からのアプローチ
講義内容  近年、研究が盛んになってきた認知言語学の観点から、現代日本語の比喩と多義の問題について多角的に考察する。まず、言語の基盤を人間の認知(能力)に求める認知言語学の基本的な考え方を確認する。そのうえで、メタファー・シネクドキー・メトニミーという三種の比喩を取り上げ、具体的な表現の分析を通してそれぞれの性格付けを明確にし、各比喩の認知的基盤を考察する。さらに、比喩に基づく意味の拡張が定着し複数の意味も持つに至った多義語を考察対象とし、複数の意味の認定方法、プロトタイプ的意味の認定方法、複数の意味を統括するモデル等について論じる。なお、この講義の目標は、受講者各自が現代日本語の多義語の分析方法を身に付け、自分で分析できるようになることである。
講義計画 1.認知言語学の基本的な考え方
2.比喩
 2.1 比喩とは
 2.2 メタファー
 2.3 メトニミー
 2.4 シネクドキー
 2.5 三種の比喩の関係
3.多義語
 3.1 多義語とは
 3.2 多義語分析の方法:複数の意味の認定方法・プロトタイプ的意味の認定方法
 3.3 多義語の複数の意味を統括するモデル
評価方法 レポートおよび平常点
テキスト プリントを配布する

【そ の 他】 認知言語学について予備知識のない人は、『認知意味論のしくみ』(籾山洋介著、研究社出版)を読んでおくことが望ましい。
その他