南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2
担当者
宮沢 千尋
他の科目との関連 入門演習、日本とアジアI、日本とアジアII
他学科履修
副題
講義内容  一年生のときに習った東南アジアの歴史や文化の基礎知識を、二年生になった途端にもう忘れたという人のための、基礎知識整理クラス。東南アジアは、同じアジアといっても、歴史や社会の成り立ち、文化やものの考え方が日本とは異なるので、頭に入りにくいと思っている人もいるであろうが、最初はみんなそうです。大切なのは、忘れたり、わからなくなったりしたら、そのたびに調べること。こっちも丁寧に教えるようにしますが、ただ座って与えてくれるのを待っているという態度ではいけません。
講義計画 0.東南アジアの多様性と統一性(生態を視野に入れて)
1.東南アジアの王権(安定しない継承ルール、「王の中の王」たちの連合体、王様=商人)と国家のありかた(ヌガラ、ムラユ、ムアン)
2.東南アジアの「インド化」と「中国化」説と、それへの反論
3.「交易の時代」としての東南アジア(西洋、中国、日本にも匹敵する自律社会)
4.植民地化と民族運動(国民国家建設を模索して)
5.ベトナム戦争と開発独裁の時代
6.ひととひとの関係(バルトのインコーポレーション、「相互思いやりの関係」、「双系的親族関係」)
7.社会のしくみ(むらとまち)
8.解決されない難問(開発か?人権か?)
9.古くて新しい問題(経済と文化の関係。ギアツ、スコット、桜井由躬雄)
10.東南アジア歴史研究入門(史料との対話)
評価方法 理解度を測るための小テストなどを考慮に入れながら、最終的には年末のレポートで評価する。
テキスト 参考書として
栗原浩英・根本敬『東南アジア史』有斐閣
石井米雄・桜井由躬雄『東南アジア世界の形成』講談社
北原淳編 『東南アジアの社会学』世界思想社

【そ の 他】講義を終えたころには、東南アジアの歴史、地理についてなんとなく、「歴史勘」や「土地勘」が働くようになることを目指したい。3年生にスムーズに上がれるように。ただし、ただ待っているという姿勢ではだめです。
その他