南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
3・4
担当者
宮沢 千尋
他の科目との関連 ベトナム文化研究と併せて履修することが望ましい
他学科履修
副題
講義内容  漢字文化、仏教・儒教の影響を持つ、ベトナムは日本と文化的にも歴史的にも近い。しかし、日本が欧米列強の支配を受けずに近代化を遂げ、第二次世界大戦ではアジア諸国を侵略したのに対し、ベトナムは紀元前2世紀から1000年間中国の支配を受け、19世紀から100年のフランスの植民地支配を経験し、アメリカとも15年に渡って戦わなければならなかった。日本が資本主義の経済大国なのに、ベトナムは社会主義の発展途上国である。二つの国がどこで道が分かれたのかに力点を置きながら、考えていきたい。
講義計画 1.ベトナムの生態的特殊性(東南アジアの「辺境」)
2.ベトナムの「東南アジア的王権」と「脱中国化のための中国化」)
3.「南進」の歴史(大越とチャンパ)
4.ベトナム村落社会論(自律する「むら」)
5.ベトナム家族・親族論
6.複数のベトナム1(分裂するベトナム社会)
7.複数のベトナム2(「少数民族」の動向)
8.フランス侵略とそれに対する抵抗(文紳の乱、東遊運動)
9.ホー・チ・ミンとクオンデ(植民地の民族自決権を訴えた2人の距離)
10.日本の侵略(「仏印進駐」、「仏印処理」、「200万人餓死」)
11.ベトナム戦争
12.ドイモイ政策
評価方法 レポ−ト(4000字以上)
テキスト 今井昭夫・岩井美佐紀編『ベトナムを知る60章』明石書店、2004年2月刊行予定
その他