81181 刑事訴訟法
|
選 |
|
通年 |
|
4 |
|
2〜4 |
|
岡田 悦典 |
他の科目との関連 | 刑法総論、刑法各論、刑事政策 |
他学科履修 | 可 |
副題 | 刑事訴訟法の基礎理論を学ぶ |
講義内容 | 刑事事件の被告人は、刑事裁判によって有罪か無罪かを裁かれることとなります。そのための刑事手続は、主に憲法31条〜40条の人権規定と、憲法の下位規範である刑事訴訟法に基づいて、運営されています。本講義は、このような憲法の理念を反映した刑事訴訟法の基礎理論を学び、現在の刑事手続の問題点を考察することをねらいします。 特に、刑事裁判の仕組みを学ぶに当たっては、歴史的に培われてきた伝統的な訴訟構造が存在する反面、新しい現代的な要請にどのように対処していくのかという、古くて新しい側面を同時に考えていく作業が必要になります。そのため、裁判の仕組みの根幹から物事を考える作業が、受講生には必要とされます。したがって、基本的な刑事訴訟法の理論的枠組みを取り上げるとともに、現代的な課題についても目配りをしつつ、今問われている理論的問題について切り込んでいくことを目指します。 |
講義計画 | 講義では、手続の流れに沿って、主に次の内容について解説します。 (1)刑事訴訟法の理念・意義・目的 (2)刑事訴訟の担い手—裁判官・弁護人・検察官 (3)強制処分法定主義と令状主義 (4)逮捕・勾留の法理論 (5)被疑者取調べの法理論 (6)被疑者の防御権 (7)証拠開示論 (8)公訴 (9)訴因と訴訟条件 (10)公判の諸原則 ⑪公判手続の諸問題 ⑫証拠法 ⑬裁判の確定と効力 ⑭上訴 ⑮上告 ⑮再審・刑事補償 問題は多岐にわたりますが、特に刑事訴訟法の基本問題について、基本的な判例の分析、事例紹介を交えつつ、解説を行うこととします。また、この過程で、現在司法制度改革で問題となっている裁判員制度や外国人と刑事裁判の問題、刑事裁判をマスメディアの問題、被害者の刑事手続への参加といった現代的な問題にも触れることとなります。一方で、公判の仕組みをしっかりと理解してもらうために、公判の部分では、刑事裁判の流れが分かるような、台詞を利用した簡易な模擬裁判を行う予定でいます。 |
評価方法 | 試験の成績によって評価を行います。 |
テキスト | 上口・後藤ほか『刑事訴訟法』(有斐閣、第3版、2002年) また、六法を授業では持参すること。 【そ の 他】【学生へのメッセージ】 憲法・刑法をまだ一通り学習していない人は、この講義とあわせて学習することが望ましいと思われます。常日頃から、新聞などで刑事事件のテーマについて目を通しておくことをおすすめします。 |
その他 |