南山大学

 
指定
期間
通年
単位
年次
2〜4
担当者
岡田 泉
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 国際刑事法の過去、現在、未来
講義内容  1945年から46年にかけてのニュールンベルグ裁判で戦争犯罪が裁かれ、国際刑事裁判による世界平和の保障への期待が生まれたが、冷戦期にこの期待は裏切られた。冷戦崩壊後の1990年代になり、国連による旧ユーゴ国際刑事裁判所(ICTY、ハーグ)とルワンダ国際刑事裁判所(ICTR、アルーシャ)の設置、そして国際刑事裁判所の発足(ICC、ハーグ)をみて、私たちは、ジェノサイド、人道に対する罪、戦争犯罪、そして侵略の罪といった重大な国際犯罪を、国際刑事裁判によって裁き、国際平和を実現していこうとする新しい時代に入ったといる。同時に、最近のピノシェ(チリの元国家元首の犯罪)問題にみられるように、国際裁判とは別に、国々が持っている刑事裁判権の行使による国際犯罪の処罰も関心を集めている。
 この講義では、このような国際犯罪の裁判の問題について、最新の読みやすいしかも第1級の文献を読みながら、考えていこうと思う。
講義計画  あらかじめ下記のテキストの指定箇所を全員が読んできて、内容(要旨等)確認の上、問題点について話し合う。受講者は、自分で読んだあと、すぐに詳しいノートを作成したうえで出席すること。
評価方法 授業への参加度(すなわち出席状況、報告発言回数、問題の理解度など)
およびレポート成績(少なくとも半期1回)による。原則として無断欠席は認めない。また授業で質問等の発言をしない学生には、なんらかの督励措置をとる。
テキスト Philippe SANDS(editor)(ロンドン大學教授),From Nuremberg to The Hague−The Future of International Criminal Justice, Cambridge University Press, 2003, xiii+192pp.

【そ の 他】講義内容に関心を持ち、かつある程度以上英語の読める、しかも熱意のある学生が受講することを希望する。
その他