南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
1・2
担当者
長倉 久子
講義題目 精神史間対話に向けて
開講キャンパス
講義内容  キリスト教精神史は、神とは何か、人間とは何か、世界とは何か、の問いをめぐって、聖書の理解を深めつつ為した思索の歴史である。これらの問いの探究において、思索家たちはキリスト教以外の宗教や哲学からも多くの示唆を得てその思想を形成してきたが、現在も探究は新たな文脈において続行されている。この研究においては、主に西方キリスト教思想史の中世から多くを学ぶことになるが、合わせて、西田哲学を媒介として日本の精神史との関係も考えていきたい。
講義計画  本年度は「超越」の次元をめぐってトマス・アクィナスとボナヴェントゥラのテキストを分析する。この二人は13世紀の西欧思想界を代表する神学者であるが−この二人の思想は根本においてキリスト教思想の二つの流れをよく代表している−、神の超越性を二人の神学者がどのような仕方で表現しているかをテキストの分析によって明らかにする。そして、時間的余裕があれば、二人の間の相違を参考にして、日本文化における超越の問題を西田哲学を手がかりにして考察する。
評価方法 平常点(研究発表も含む)とレポートによる
テキスト コピーを配布する
その他