南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
1・2
担当者
宮川 佳三
講義題目
開講キャンパス
講義内容 本講義では、21世紀の日本の国際社会への関わり方を考える時、アメリカとの関係を歴史的・政治的・心理的に理解することが重要であるとの前提にたって、19世紀末以降の日米関係の歴史とその特質について考察する。約150年の間、日本の国際社会とのつき合いは主としてアメリカを介したものであった。明治維新以降の「脱亜入欧」「富国強兵」の道の結果は日米衝突であり、「アジア・太平洋戦争」での日本の敗北はアメリカとの再度の関係を必然にした。こうした歴史的経緯を踏まえ、21世紀の日本外交のあり方についても考察する。
講義計画 次のような課題を歴史的に取り上げ、同時に国際関係論を扱うときに話題になる考え方・見方──リアリズム、ネオリアリズム、多元主義、相互依存、従属論、グローバリズム、バランス・オブ・パワー──を学ぶ。
  1.17世紀前半の30年戦争とウエストファリア体制の誕生の意味:国民国家の考え方。
  2.大航海時代の「旧世界」と「新世界」の関係:植民地政策・主義
  3.アメリカ独立革命の成功と「旧世界」と「新世界」の関係:アメリカ誕生の理念・思想のヨーロ
    ッパへの影響・効果
  4.モンロー・ドクトリンと国際政治状況;ウイーン体制の意味
  5.19世紀後半のヨーロッパの政治状況の変化と国際関係の新しい在り方
  6.19世紀から20世紀への世紀転換期の頃の「平和」の模索の努力
  7.20世紀第一四半期の国際政治の変化:第一次世界大戦とロシア革命そしてアメリカ
  8.1930年代のヨーロッパとアジア:日本とドイツそしてアメリカ
  9.第二次世界大戦の意味:期待と幻想そして冷戦
  10.冷戦が生み出したものそして冷戦の終焉:「歴史の終焉」?
  11.第一次・第二次世界大戦終了と国際組織作りの努力:平和の更なる模索
  12.20世紀から学んだものを21世紀にどう生かすか?;テロリズムとガリバー国家アメリカと国際社
    会の将来をどのように考えるか?
  13.20世紀後半が生み出した「同盟」の行方は?
  14.グローバリゼイションと国際関係
評価方法
テキスト
その他