南山大学　シラバス検索用

指定	選必	期間	春学期秋学期
単位	２	年次	2〜4
担当者	山田　望

他の科目との関連
履修対象学科	全
副題
講義内容	ユダヤ教の人間観によれば、神に似せて造られた人間は、イスラエルの歴史を支配する神との契約に基づき、その救いの約束を信じて生きる時、祝福された者へと成長する。キリスト教はこの人間観を継承しつつも、神と人との関係を、イエスの内に受肉したキリストが取り持つ新しい契約へと移し替えた。こうして愛を本質とする神と人の新たな関係が、一民族を超えて全ての人間に開かれることとなった。本講義では、ユダヤ教、キリスト教に見られる人間観の変遷と発展を、旧新約両聖書をひもときながら明らかにする。また、キリスト教的人間観の体験的側面も重視し、担当者自身の体験談をも折り混ぜながら講義を展開する。
講義計画	１．創造神話の二面的人間観：「神の似姿」と「土の塵」。２．神話的原因譚とイサク奉献の物語。３．ヨセフ物語と夢解き：摂理と人間。４．十戒と本当の自由：自由を求める人間像５．降誕物語に見る「信仰」：絶望の中の灯火。６．イエスと「神の国」思想−逆転の人間観。７．差別、癒し、和解：サマリア人とサマリアの女。８．受難と復活：死と生の狭間に立つ十字架。９．逆説的生：パウロの人間観。 10．光と命：ヨハネの受肉思想。 11．アウグスティヌスの人間観と諸問題。 12．総括：新しい人間観の可能性。
評価方法	出席状況、レポート。
テキスト	新共同訳聖書、そのほか適宜プリントを配布する。【その他】講義は、さまざまな文献史料のみならず、ヴィデオやスライドなどの視聴覚資料をも併用しながら進められる。
その他