06543 人間と機械2,3
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選必 |
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春学期 秋学期 |
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2 |
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1〜4 |
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大野 波矢登 |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | 全 |
副題 | 人工知能の哲学 |
講義内容 | 機械は心をもつことができるか?コンピュータは考えることができるか?知的な機械を作ろうとする人々は、こうした問題の前に立たされてきました。人間の多様な知的(あるいは心的)活動の中には機械によって実現不可能なことがいくつもあるように思われます。しかし、本当にそう考えてよいでしょうか。実現不可能であると漠然と考えている活動の多くは、その原理的な仕組みがいまだ科学によって解明されていないものでもあります。それならば、人工的に作られた機械を通して人間を観察することは、人間とは何かを知るためのひとつの有効なアプローチになりうるかもしれません。このような観点から、この講義では人工知能に関わる哲学的問題を考察していきます。 |
講義計画 | この講義では、これまでの人工知能研究の成果とそこで提起された哲学的問題を概観し、人間知性をコンピュータとして捉えようと考える人々の視点から、そもそも知性や心とは何か、という問題を考察していきます。 具体的には、以下のような話題を順次取り上げる予定です。 (1)機械は考えることができるか (2)チューリング・マシンによる計算 (3)計算主義とAIの歴史 (4)思考のシミュレーションと本物の思考は区別できるか(サールの「中国語の部屋」) (5)knowing howとknowing that(ドレイファスのAI批判) (6)フレーム問題とは何か (7)機械の思考と脳の思考はどこが違うか (8)心の多様な働きを機械で実現することは可能か(創造性、イマジネーション、クオリア、自己意識、 等々) |
評価方法 | 授業時に書いてもらう小レポート(30%)と学期末レポート(70%)によって成績評価を行ないます。 |
テキスト | 特に使用しません。 【そ の 他】参考文献として、ティム・クレイン『心は機械で作れるか』(土屋賢二監訳)勁草書房、2001年。 |
その他 |