南山大学

 
指定
期間
通年
単位
年次
3
担当者
坂井 信三
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 世界史のなかのアフリカ
講義内容  アフリカが今日私たちの世界の一部をなしていることはいうまでもない。しかし日本に住んでいる私たちにとって、アフリカが遠く感じられるのもやはり事実だ。アフリカ諸国は今日、飢餓や病気、政情不安など、国際政治と国際経済のひずみのなかで多くの困難に直面している。
 私たちはアフリカ諸国の現状がこれほどまでに悪化した理由を、どの程度知っているだろうか。事態をここまで悪化させた原因をアフリカの人々のせいにするのではなく、「私たち自身の世界」の問題として理解するには、アフリカがどのような経緯で世界社会に参入してきたのか、そしてそのなかでどのような地位と役割を与えられてきたのかを、歴史的にふり返ってみることが必要だ。しかしまた、アフリカの諸社会には独自の歴史と文化があり、私たちのユーラシアの文明とは異なった文化世界を作り上げてきている。そこには現在の世界の行き詰まりを打開する道筋を示唆するものもあるのではないだろうか。
 こうした考えにたってゼミでは、アフリカ世界の独自の文化を人類学的観点から理解することと、現代世界におけるアフリカの位置づけを歴史的に把握することをテーマに取り上げる。
講義計画  春学期は、基礎知識を身につける目的で共通のテキストを全員で輪読する。それにもとづいて、秋学期はいくつかのグループに分かれ、それぞれに関心あるテーマを設定して共同研究をし、発表をする。
評価方法 ゼミでの日常的な学習態度と各学期末のレポートによる。
テキスト 春学期のテキスト:宮本正興・松田素二『新書アフリカ史』(講談社新書 1997年、1400円)
その他