南山大学

 
指定
選必
期間
春学期
単位
年次
1・2
担当者
二村 久則
他の科目との関連
他学科履修
副題
講義内容  現在わが国には、30万人を超えるラテンアメリカからの移住者、出稼ぎ労働者が暮らしている。これらの人々の3分の1が集中する愛知県では、彼らの存在はもはや私たちの日常の暮らしの中に溶け込んでいるかに見えるし、東海地方の産業にとっても彼らの労働力は貴重なものとなっている。しかし、生活様式や価値観、文化の違いから、日本人との間にさまざまな軋轢も報告されている。彼らとの共生は、これからの私たちにとってきわめて大切な問題である。この講義では、ラテンアメリカからの移民の多くを占める日系人のルーツをたどり、彼らがいかにしてラテンアメリカ社会に溶け込んでいったか、そしてなぜ100年後に日本へUターンするようになったかを追究することを通じて、人と人との関係という身近なレベルでの日本とラテンアメリカについて、東海地方の例などを取り上げつつ考えてみたい。同時に、その背景をなす日本とラテンアメリカのマクロな関係についても、最近の日本・メキシコ自由貿易協定をめぐる動きなどを通じて考察してみたい。
講義計画  おおむね以下のような項目を取り上げ、順番に講義していく予定であるが、授業の進行状況によって項目の順番が入れ替わることもありうる。なお、授業を出来る限り双方向的なものとするため、受講生には毎回授業の最後にその回のテーマに関するミニ・レポートを提出してもらい、その次の回の授業でそのレポートに対するレスポンスを行う予定である。ただしこれは、受講者数が50名以下だった場合にのみ実施する。
1.イントロダクション 2.日本におけるラテンアメリカ人の現状 3.ラテンアメリカへの日本人移民(1)ペルー 4.ラテンアメリカへの日本人移民(2)ブラジル 5.ラテンアメリカへの日本人移民(3)メキシコ 6.ラテンアメリカへの日本人移民(4)その他 7.日本におけるラテンアメリカ人(1)ペルー 8.日本におけるラテンアメリカ人(2)ブラジル 9.日本におけるラテンアメリカ人(3)メキシコ 10.日本におけるラテンアメリカ人(4)その他の国からの人々 11.日本とラテンアメリカのマクロな関係(1)外交関係 12.日本とラテンアメリカのマクロな関係(2)経済協力関係 13.日本とラテンアメリカのマクロな関係(3)文化関係 14.日本とラテンアメリカ−より良い関係へ向けての展望 15.まとめ
評価方法 出席、および期末に行う筆記試験またはレポートによる。
テキスト 特定の教科書は使わない。テーマに関連した参考文献は適宜紹介する。

【そ の 他】特になし。
その他