42907 演習I
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加藤 隆浩 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 不可 |
副題 | ラテンアメリカの「食」に関する文化人類学的研究 |
講義内容 | 人間は食べなければ死ぬ。これは当たり前の話なのだが、では、食べ物があれば問題はそれだけで片づくかというとそうではない。スイカを「照り焼き」にして食べる人はいないだろうし、電車で隣り合わせた人を見て「美味しそう!」と食欲をそそられる人がいたとすると、不気味で居眠りなどうかうかできなくなってしまうはずだ。要するに、生き物としての人間が栄養素の補給源として必要とする食の素材と、実際に食べているものとは大いに異なるのである。もっと簡単にいえば、われわれは、食文化という仕掛けを用いて、食材を選び料理し、然るべきマナーでそれを味わうのである。このゼミは、ラテンアメリカの様々な「食」を文化的事象としてとりあげ、その研究を通してラテンアメリカ文化・社会を考えようとするものである。 |
講義計画 | ラテンアメリカの「食」については大量の文献資料の蓄積がある。あいにく目本語になっているものは少ないが、幸いなことに、それらは平易な欧文(主にスペイン語、英語、ポルトガル語など)で書かれている。また、インターネットのチャット等を利用し、ラテンアメリカの人々の情報を直接収集することも可能である。そこで、このゼミの参加者は手もとのデータを全員で分担して読み、発表を通して資料を共有する。同時に、これまで文化人類学で鍛えられてきた研究法を使ってそれらを分析する。学年末には、それぞれの「食」に解説を付し、世界的にみてもこれまでに類のない『ラテンアメリカのレシピーと食のマナー大事典』(仮題)の一部を作成し、将来的には、それをインターネットにのせて発信する予定である。 なお、卒業論文のテーマは「食」にこだわることなく、学生各自の関心に合わせて決定してよい。というのも、このゼミのなかで明らかになるはずだが、ラテンアメリカの文化人類学的大地は丸く、結局どの方向の地平に見える事象も回り回って最終的には結びつくことになるからである。 |
評価方法 | ゼミへの貢献度、学期末に課すレポートの内容による。 |
テキスト | プリントを用意する。 |
その他 |