南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
3・4
担当者
赤壁 弘康
他の科目との関連
他学科履修
副題
講義内容  金融派生商品(デリバティブ)とは、オプションに代表されるように、株式や債券・外国為替など金融市場でもともと取引されている金融商品から新たに作り出された金融商品で、これ自体が市場で取引されるようになりました。株式オプションは、激しい価格変動にさらされる株式投資に対して一種の保険として機能するため、株式とオプションを絶妙に組み合わせることによって、株式の価格変動リスクを消し去る(このことをリスクのヘッドといいます)ことが可能となります。本講義は、そのような金融派生商品をどのように価格付けすればよいか、金融派生商品を利用するとなぜリスクのヘッジが可能になるのか、金融の世界以外の実社会でも利用されるようになったデリバティブの例、等々のトピックスを論理的に説明する予定です。
講義計画 (詳細はまだ未定ですが、一応の目安として以下のトピックスを考えています。)
 1)自己資金充足的な取引戦略と無裁定──市場均衡では、「借金や投資資金ゼロの状態からスタートして、プラスの利益を生み出す」ことができるようなうまい話はない──
 2)派生商品の複製とデルタ・ヘッジ──元になる金融商品と無リスクな金融商品から派生証券の価値を作り出してしまう絶妙の組み合わせ──
 3)CRRオプション評価公式
 4)ブラック・ショールズのオプション価格公式とオプション価格の性質──デリバティブは複製怪奇な妖怪でしょうか?──
 5)リアル・オプションとセキュリティ・デザイン──新しい証券を作り出すには──
 ...その他
評価方法 授業中に出される課題に対するレポート、最終試験(形式未定)により総合的に評価します。
テキスト 特に指定しません。
その他 参考書は授業中に指定します。授業では数学の利用を避けて通ることができないので、受講希望者は簡単な確率・統計、行列・ベクトル、微分が出てくるだろうということをあらかじめ了承してください。