南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
岡田 正則
他の科目との関連
他学科履修
副題
講義内容  この講義の目標は、ドイツ法の近現代史と現状を概観することによって、現代日本の法状況を比較対照できる知識と能力を身につけることである。まず、ドイツの政治史についての基本的な知識を前提として、19世紀中葉から現代に至るまでの法的な事件・理論・制度の変遷を解説する。映像的な資料も用いることにしたい。つぎに、ナチス問題の法的な側面の考察を深めるために、Ian Kershaw, Der NS-Staat, rororo 1994 (The Nazi Dictatorship, 3rd ed., Deward Arnold 1994) の第1章を講読する。
講義計画 1.はじめに──ドイツ法の概観
2.歴史(1):「三月革命」からヴァイマル共和国の時代までの制度と法理論
3.歴史(2):ナチズムの時代の制度と法理論
4.歴史(3):戦後改革から東西ドイツ統一までの制度と法理論
5.歴史(4):ドイツ統一以降の制度と法理論
6.ドイツの裁判制度と近年の司法制度改革
7.ドイツと日本の戦後補償問題
8.「歴史家論争(Der Historikerstreit)」と法律学
9.Ian kershaw, Der NS-Staat, 1. Die Historiker und das Problem (The Nazi Dictatorship, 1. Historians and the Problem of Explaining Nazism) の講読
評価方法 出席、報告、討論、提出レポートを総合的に判断して評価する。
テキスト 上記テキストのドイツ語版および英語版を配付する。

【そ の 他】 なお、この著者の邦訳書にイアン・ケルショー(柴田敬二訳)『ヒトラー神話』刀水書房、1993年、イアン・カーショー(石田勇治訳)『ヒトラー 権力の本質』白水社、1999年がある。また、歴史家論争の文献をまとめたものの邦訳として、J・ハーバーマスほか『過ぎ去ろうとしない過去』人文書院、1995年。
その他