93122 ラテンアメリカ経済研究
|
選 |
|
春学期 |
|
2 |
|
1・2 |
|
安原 毅 |
講義題目 | |
開講キャンパス | |
講義内容 | 本講義では、ラテンアメリカ諸国の経済政策で1980年代以降主流をなした新自由主義(ネオリベラリズム)改革を中心に、現代の国際経済の構造を第三世界の視点から考察する。取り上げるテーマとしては、累積債務、民営化・規制緩和、金融の自由化と国際化、為替アンカー型インフレ対策、通過危機、ドル化政策など。各国の事例研究は主に受講生の自習に委ね、講義では様々な立場の研究論文を分析する。 |
講義計画 | 本講義で扱うのはあくまでもラテンアメリカを題材とした国際経済学、開発経済学である。従って標準的なマクロ経済学の一通りの知識を前提とし、受講者はラテンアメリカに関する情報誌のみでなく主要な経済学学術誌の論文をフォローしなければならない。そして新古典派経済学に対して批判的な立場をとるポスト・ケインジアン、新構造学派の研究成果を学ぶことで、一つのテーマを異なる視覚から見る姿勢を習得してもらいたい。 例えば; 1)新興市場諸国の通貨危機については、標準的な研究では為替切下げ前後の状況のみに議論が集中す るが、為替制度や資本移動規制は国内の金融制度改革の結果として決まるものである。 2)NAFTA、MERCOSUR等の地域統合について、多くの理論研究は地域の内部と外部を無差別にすれ ば経済厚生が最大化されると結論する。しかし地域統合の内部と外部を無差別にするとは地域統合 自体が消滅することであり、このような提言は非現実的である。 以上のような論点について、地域の現実に根ざした経済学を学ぶことを目的としたい。 また講義の性格から、受講者はスペイン語論文が読めるに越したことはないが必要条件とはしない。 |
評価方法 | 受講者の関心に応じて適宜研究レポートを提出してもらい評価する。 |
テキスト | 安原毅 (2003) 『メキシコ経済の金融不安定性』 新評論、 Wray Randall(ed.)(2005出版予定)Money,FinancialInstabilityand stabilizationPolicy,EdwardElgar その他、Journal of Post Keynesian Economics, CEPAL Review 誌等の論文。 |
その他 |