97002 経営財務論
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4 |
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赤壁 弘康 |
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開講キャンパス | |
講義内容 | 近年目覚しい発展を遂げている数理ファイナンス=金融工学の理論と分析方法、基本的な考え方について学習する。 本講義は、初めて学ばれるであろう受講者を想定して、金融工学(ファイナンス工学、あるいは数理ファイナンスと呼ばれることもあります)の基本的な考え方を学習することにします。 金融工学は、(現時点では結果が確定しない)将来に発生する利得=ペイオフのリスクをどのように把握すればよいのか、どのようにすればコントロールできるのかを考察する研究分野で、マーコヴィッツのポートフォリオ・セレクションに始まり、ブラック・ショールズ・マートンの連続時間におけるオプション評価法によって大きく変貌したと言われています。近年ではさらに、マルチンゲール測度の下での証券価格評価へと分析の中心を移しています。リスクは金融市場だけでなく社会生活のいたるところに存在しますので、金融工学の考え方は、企業が発行する証券だけでなく、天候に左右される事業や環境問題、天然資源や観光資源の評価にも応用されるようになっています。 「将来の不確実性に起因するリスク」を分析するためには、時間と不確実性を(同時に)扱うことのできる道具立て(=数学モデル)の準備、このような道具を経済学の問題に適用するための概念の構築、問題に対する適切で論理的に矛盾のない処理、得られた結果の経済学的な解釈、等々のステップを一段ずつ登っていくことが必要です。本講義では、いくつかの具体的なトピックス(デリバティブの評価、金利の期間構造、リアル・オプション、等)を金融工学がどのように分析・解決してきたのかを、ステップ・バイ・ステップで見ていこうと考えています。 金融工学は数理的な研究分野なので、まったく数学を使わずに済ませることはできません。受講希望者は、「ベクトル・行列」や「微分」が出てくるだろうということは了解しておいてください。テキストは、いくつかある候補の中から受講生の皆さんと相談の上で決定したいと思います。 |
講義計画 | 連続時間版ファイナンス理論を詳しく学ぼうとすると、「伊藤の公式」をはじめ確率解析の種々の手法が不可欠で、数学的にはかなり厄介です。しかし、本講義は数理ファイナンスの入門を意図しているので、とりあえずTaylor展開が使えれば十分対応できる範囲を想定しています。具体的な授業内容は受講者と相談のうえ決定したいと思いますので、以下の項目はあくまでも目安にすぎません。 1 確率積分と伊藤の公式 2 無裁定、複製、同値マルチンゲール測度 3 Black−Scholesオプション価格公式とさまざまなデリバティブの評価 4 金利と期間構造 5 リアル・オプション |
評価方法 | |
テキスト | 未定(受講者と相談のうえ決定したいと思います) |
その他 |