南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
山田 秀
他の科目との関連
履修対象学科
副題
講義内容  学問の営みは、精緻化専門化の一途を辿り、本来一体的、総合的に理解されるべき「人間」を、学問的厳密性、科学的価値中立性を理由に、言わばバラバラに考察し、記述してきたように思われる。本講義では、人間を「統合的に」把握する手掛りを自然法に求める。その自然法の存在と認識をめぐって今日まで払われて来た努力の一つの結晶として「伝統的自然法論」を現代的視点から捉え直し、様々な問題を考察する。
講義計画 大凡以下の順に講義を進めていく。

I 自然法についての概説
 1.自然法についての通説的理解  2.自然法についての伝統的理解  3.自然法と「善さ」を志向する人間本性
II 「善さ」についての諸考察
 1.「善さ」への問い  2.「善さ」と教育  3.「善さ」への働き
III 宇宙の理法としての「善さ」
 1.存在と創造の原理  2.「善く」生きようとする人間
IV 政治、法、倫理と「善さ」の問題──統合的人間論の試み──
 本年度は、Iを最小限にとどめ[レジュメは詳細版を配布予定]、IIIIIIVを中心に講ずる。特にIIに重点を置き、ソクラテスとペスタロッツィの人と思想並びに行動を紹介する。
評価方法 主として筆記試験(定期考査)により評価を行う。但し、出来るだけ毎回小問題を準備し、それに解答して貰う予定であるので、これをも若干評価に加味する。
テキスト 開講時に指定する。その他、レジュメも原則毎回配布する予定。
その他