南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
1〜4
担当者
阿部 泰明
他の科目との関連
履修対象学科
副題 言語の数理モデル
講義内容  日本語や英語などの人間言語は母語話者の脳に存在する「言語知識」(または「文法」)によって作り出される「自然現象」のひとつと考えることができる。科学者(言語学者)の仕事は、それがどのような知識であるかを解明することにある。日本語の母語話者であれば「太郎は雨が降ることを期待している」という文も「太郎は雨の降ることを期待している」という文も同様に「適正な」文と感じるが、「太郎は雨が降ると信じている」は良い文と感じるのに対して、「*太郎は雨の降ると信じている」をおかしく感じる。これらの母語話者(ネイティブスピーカー)の反応はすべて頭の中の言語知識によるものである。この授業では、言語知識を表現する方法として、形式的な文法のモデルを考え、人間の言語知識(=文法)はどのような種類の形式的特徴を持っているかを探る。授業では言語の数理モデルの基礎を学ぶとともに、練習問題を解く作業を受講者に期待する。抽象的な人工言語を例に用いることが多いが、日本語の文法についても言及する。特に数学的な素養は必要としないが、言語の仕組みについて、またパズルを解くことについて興味のある学生向け。
講義計画 次のトピックを順に学習していく。ホームページに講義ノートや練習問題などをあげ、受講者は常にホームページからも学習できる体制を取る。
1.言語とは、文法とは、生成とは
2.数理モデルの階層
3.有限状態文法
4.文脈自由型文法
5.文脈依存型文法
6.変型規則
7.自然言語の句構造
8.日本語文法の諸相
9.日本語の句構造
10.日本語の音配列
評価方法 学期末テスト
テキスト プリント教材とホームページ資料

【そ の 他】なし
その他