南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
3
担当者
深井 慈子
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 政治学プロジェクト─持続可能な世界秩序研究─
講義内容  ゼミナール形式の小人数教育で専門領域について理解を深める。各学生が専門領域を深めながら、自分のプロジェクト(テーマ)とする問題を発見するのを手助けし、また問題解決のために必要な知識・理論・データ・手法についてはゼミナールの共通のプロジェクトとして設定し指導する。
講義計画 前期(第一段階):地球的問題群の諸相とその関連性を探る
(1)論文集、Global Issues 2003-04を読み、クラスで討論する。
 政治経済、人口資源・環境、紛争・軍事、価値観・世界観など様々な分野において私たちが直面している諸問題とそれに対する政策を分析した最近の論文を集めた本書を読み、地球問題群の全体を俯瞰する。 
(2)毎週、全員、論文の要旨と問題点のまとめを提出する;週毎に、討論をリードする担当者を決める。
(3)この段階で各自、リポートで扱うテーマを何にするか、大枠から決めていく。
後期(第二段階):持続可能な世界秩序に関する理論・モデルに関する研究・発表
(1)持続可能性に関する基本書を読む
 ・ 持続可能な世界秩序については、環境・政治経済・軍事・文化など各分野について、グローバルからローカルまで異なるレベルに焦点をあてて分析した多様なモデル・理論が出されているので、まず、基本書(指定する)を読むことにより持続可能性についてのいろいろなアイディアを概観する。
 ・ 専門家のアイディアを参考に、各自、テーマとの関連で持続可能性を定義する。
 ・ リポートでは、どのレベルから持続可能性問題にアプローチするか大枠を決める。
(2)文献調査とテーマの絞込み
 ・ 文献リストの作成
 ・ 文献選択・要約;研究に役立ちそうな文献を選び、内容を要約し、クラスで報告する。
 ・ テーマを具体的なものにしぼりこんでいく。
(3)テーマごとにグループ分けをし、調査研究のプランを立てる
 ・ 資料収集・分析
 ・ 実現したい持続可能な世界秩序または持続可能な社会像を考える。
(4)研究結果をレポートにまとめる作業にかかる。
 ・ 毎週、進捗状況報告を提出する。
 ・ 定期的にグループ毎に進捗状況をクラスで発表・討論する。
(5)第一次レポート(案)発表・討論
 ・ 討論で指摘された問題点やアイディアを考慮に入れてレポートを書き直す。
 ・ テーマとの関連で「実現したい持続可能な世界秩序像・モデル・政策案」を提示
(6)第一次レポート提出
後期(第三段階):アンケートとインタビュー
どんなに優れたモデル・アイディアでも、政策決定に影響力をもつ人々の間にそれを支える認識・価値観が共有されて(いわゆる認識共同体が生まれて)始めて実現可能性が出てくる。
第三段階では、第二段階までの成果を踏まえて、政治家・官僚・学者・企業・NGO・メディア関係者などいわゆる政策エリートを対象に認識共同体の萌芽が見られるか、どのモデルが有力か、を調べる。
(1)アンケートとインタビューのための質問リストの作成
 ・ 全員の研究結果をまとめて持続可能な世界秩序モデルの一覧表を作成する。
 ・ 各グループでテーマに沿った質問リストを作る。
 ・ 全体をもちより、比較・討論し、場合に応じ、統合・修正する。 
(2)アポイントメントをとりインタビュー・アンケートを実施
(3)アンケート・インタビュー分析結果を組み込み、第一次リポートをまとめる。
評価方法  レポート、プレゼンテーションの質、討論におけるリーダーシップと参加度などにより、総合的に評価する。
テキスト  Robert M. Jackson, ed., Annual Editions: Global Issues (17th edition) 03/04
(Guilford, Connecticut: Dushkin/McGraw Hill, 2003).
その他、持続可能な世界秩序に関する基本書・参考文献について指示する。

【そ の 他】(1)全員、毎週、その週に得られた研究成果(集めた情報・データ)を要約・提出する。
(2)発表担当者は、発表の内容を箇条書きにして全員に配る。なお、第三段階でも、文献調査は続ける。
その他