11301 近現代史
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選必 |
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春学期 |
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2 |
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1〜 |
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川島 正樹 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | アメリカ合衆国近現代史とアメリカ合衆国が現在直面する大都市の差別と貧困 |
講義内容 | 常に同時代史としての現代史を意識しつつ、近現代という時代区分の意義を押さえ、近代世界システム論やヨーロッパ中心主義批判論を手がかりに、近現代の出発点の本質的問題性を把握する。とくに、奴隷貿易と奴隷制に注目しながら大西洋貿易システムを通じた英国の覇権の確立と英領北米植民地の発展、独立を経て南北戦争と二つの大戦を契機とした米国の覇権の確立から「第三世界」を巻き込んだ冷戦、そして冷戦後までの世界を、「上から」と「下から」の双方の視点を交錯させつつ概観する。 |
講義計画 | 第1回 はじめに:本講義の趣旨や最終的獲得目標などの説明 第2回 近現代史の時代区分の意味(その1):コロンブスによる新世界到達の意味 第3回 近現代史の時代区分の意味(その2):「自由」と「不自由」の同時展開 第4回 イギリスの覇権と北米植民地の発展:奴隷制が支えた13植民地 第5回 アメリカ合衆国の独立:「革命」と奴隷制の同居の意味 第6回 南北戦争と奴隷制:奴隷制が争点となるまでと廃止にいたる過程 第7回 19世紀末から20世紀初頭の差別体制の復活:差別体制復活の経緯と背景 第8回 冷戦と市民権運動の高揚:キング牧師の夢に燃えた1960年代のアメリカ 第9回 いまだ果たされることのない夢:法的差別から事実としての差別へ 第10回 現代アメリカ大都市の貧困と差別(その1):「アンダークラス」の苦境 第11回 現代アメリカ大都市の貧困と差別(その2):「アンダークラス」と人種偏見 第12回 現代アメリカ大都市の貧困と差別(その3):「アンダークラス」の救済方法 |
評価方法 | 小テスト(3回実施、45%)と最終レポート(55%)による。授業中の積極的な態度(質問や意見陳述)はプラスに評価する(エクストラ・クレジットとして加算)。なお小テストは必ず2回以上受験すること。 |
テキスト | (テキストというより参考書として次の5冊を推薦する。括弧内は対応授業時) ・川北稔『砂糖の世界史』(岩波ジュニア新書276)(2〜4)。 ・安武秀岳『大陸国家の夢 新書アメリカ合衆国史(1)』(講談社現代新書929)(4〜6)。 ・野村達朗『フロインティアと摩天楼 新書アメリカ合衆国史(2)』(講談社現代新書933)(6〜7)。 ・上杉忍『パクス・アメリカーナの光と陰 新書アメリカ合衆国史(3)』(講談社現代新書938)(8〜9)。 ・ウィリアム・J・ウィルソン『アメリカ大都市の差別と貧困』(明石書店、定価4800円)(9〜12)。 |
その他 |