南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
3〜4
担当者
鈴木 正之
他の科目との関連 システム工学概論I・II、社会システム工学
他学科履修
副題 システムの最適制御
講義内容  この講義では、変分法や最大原理といった数学の手法を説明するとともにこれらの方法を用いることによって、システムの設計問題を最適化問題として定式化できることを示す。最適化問題ではシステムの設計目的を評価関数で表現し、この評価関数を最大あるいは最小にするシステムの入力(最適制御)を変分法などを使って求めることになる。
 この方法によればシステムの設計が数学の方程式の解を求めるという問題に帰着される。従来、システムの設計者が試行錯誤によって決定していた入力も解を計算するという一方向の作業で求めることができるようになる。方程式の解析的な解を求めることは簡単ではないかも知れないが、いったん方程式という形で定式化できれば、現在では計算機を用いて力ずくで解を求めることも可能である。
 この講義の目的はシステムの設計問題を筆算や機械計算によって解決するひとつの手法を学ぶことです。数学の手法を理解するとともにシステムの設計という実際的な問題を理解するために、できるだけ多くの例題を用いて授業を進めることにします。
講義計画 1.序論…講義の全体的な構成、システムの設計問題とは、最適制御とは
2.静的システムの最適化…条件付極値問題、例題
3.古典変分法(I)…微分方程式と汎関数、変分、ラグランジェ乗数
4.古典変分法(II)…正準方程式、境界条件、最適性条件
5.古典変分法と最適制御…評価関数、最適制御問題の定式化
6.最適制御問題(I)…さまざまな最適制御問題
7.最適制御問題(II)…例題
8.最適制御問題(III)…例題の続き
9.最大原理…ポントリヤーギンの最大原理の説明、古典変分法との差異
10.Bang-Bang制御…最大原理の応用例
11.動的計画法(I)…ベルマンのダイナミックプログラミングの紹介
12.動的計画法(II)…例題
評価方法 レポート
テキスト なし
その他