南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
1・2
担当者
澤木 勝茂
講義題目
開講キャンパス 瀬戸キャンパス
講義内容 現代のファイナンス工学は、ノーベル経済学賞を受賞したマーコヴィッツによる数理計画法的な理論と、ブラック・ショウルズ・マートンによる確率過程論的なアプローチの影響を受けて発展してきている。この講義では、これらの理論と、その後発展してきた理論や手法を学ぶ。具体的には、ポートフォリオ分析に関する平均・分散理論とその周辺、ヨーロピアンオプションとブラック・ショウルズ・マートンのモデル、種々のオプションと確率過程モデル、オプションの理論価格の数値的評価法(編微分方程式の数値解法、モンテカルロ法および準モンテカルロ法など)について講義を行う。ファイナンス工学は、数学および情報工学の広範な分野に関係している。すなわち、マーコヴィッツの研究を源流とするポートフォリオ理論の分野では、確率・統計、計画数学、アルゴリズム理論、等が中心的な役割を果たし、ブラック・ショウルズ・マートンの研究の流れを汲むオプションやデリバティブ理論の分野では、確率論および確率過程論、偏微分方程式論、数値解析、アルゴリズム、モデル化とシュミレーション等が中心となっている。したがって、本講義は、学部教育において修得したこれらの分野の知識を総合的に活用するとともに、なお一層の強化を図ることも目標とする。
講義計画 本講義では、前半(6回分)ではポートフォリオ理論および資産評価理論を中心にファイナンス工学の理論的枠組を中心に講義し、後半(6回分)は理論的な解析解が利用できないオプションの理論価格の種々数値的解法について講義する。具体的な内容は以下の通りである。

第1〜第2回 ポートフォリオ理論とCAPM
第3〜第4回 因子モデルと裁定評価理論
第5〜第6回 種々のオプションとその評価モデル
第7〜第8回 二項モデルの数値解法
第9〜第10回 ブラック=ショールズモデルと有限差分法
第11〜第12回 シミュレーションによる数値計算法
評価方法 レポートと試験による総合評価
テキスト 未定(学生と相談の上で決定)
その他