96306 無線通信工学研究
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選 |
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春学期 |
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2 |
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1・2 |
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稲垣 直樹 |
講義題目 | |
開講キャンパス | 瀬戸キャンパス |
講義内容 | 無線通信の基礎となる電波の種類と性質、アンテナ、送受信機、雑音、電波伝搬の特性、各種変調方式を基礎として説明し、固定マイクロ波通信、衛星通信、移動通信について慨説する。音声、画像、データなどのデジタル伝送における符号化方式、CDMAなどの最近の技術について体系的に考察する。 |
講義計画 | 第1回:電磁界理論の基礎 電磁界理論の基礎をクーロンの法則からはじめ、Maxwellの方程式までを公理論的扱いにより講義する。必要に応じて、ベクトル解析の復習を行う。 第2回:波動方程式 平面波に関する基礎事項、周波数と波長、波動インピーダンス、偏波、などについて講義する。必要に応じて微分方程式の復習を行う。 第3回:平面波 平面波に関するやや高度な事項、位相速度と群速度、ポインティングベクトル、などについて講義する。 第4回:自由空間伝播 まず、自由空間伝播の基礎をまとめ、アンテナの利得について簡単に説明し、Friisの伝達公式までを講義し、衛星通信の概要を述べる。そして、それらに関する演習を課す。 第5回:散乱 平面波の反射と屈折について講義する。 第6回:フェーディングとダイバーシチ受信 地上伝播波の特性をまとめ、移動通信におけるフェーディングの問題とダイバーシチ受信技術について講義する。 第7回:アンテナの諸特性 無線通信システムの中の一要素としてのアンテナの諸特性をまとめて講義する。指向性、放射電力、放射抵抗、実効長、受信開放電圧、受信有能電電力、実効面積、利得、などである。 第8回:移動局用アンテナ 移動局に用いられる小型アンテナについて講義する。実用に供されているアンテナの種類、設計方法を実例を挙げて解説する。電磁界シミュレータを用いた設計についても触れる。 第9回:基地局用アンテナ 基地局に用いられるやや大型のアンテナについて講義する。実例を挙げ、今後解決を要する問題に触れる。 第10回:アナログ変復調方式 無線通信に用いられる各種の変復調方式について講義する。ここでは、伝統的なアナログ変調方式である振幅変調(AM)、周波数変調(FM)と位相変調(PM)とその復調方式について講義する。 第11回 ディジタル変復調方式 ディジタル変調の原理と表現の基礎をまず講義し、ASK、PSKとQAM、および直交周波数多重(OFDM)を解説する。 第12回:まとめ 講義内容全体をまとめ、また無線通信の歴史を概観し今後の展望を示す。 |
評価方法 | 学期末の試験による |
テキスト | 授業中に配布するプリントを用いる |
その他 |