南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
岸 智子
他の科目との関連
履修対象学科
副題 職業・家族と人間の尊厳
授業概要  この授業では、「人間の尊厳」を政治・経済の視点から考察する。そのために、人間の営みと深くかかわっている政治や経済のあり方、また政治学や経済学などの社会科学的観点から見られる人間の尊厳に注目し、現代社会に生起している政治的・経済的現象の中で「人間の尊厳」がどのように扱われているのかを見極め、これを維持・回復していくために、どのような方策と努力が必要か検討する。
学修目標 1)戦後60年間における日本経済の変化をたどり、それが人々の職業意識や家族規範とどのように関わりあっているかを理解する。
2)日本にふさわしい、職業と家族の規範について考える。
授業計画  前半では日本人の職業意識が経済の変動の中でどのように変わってきたかについて各種資料に基づいて解説する。まず日本人の伝統的な職業意識・職業倫理を回顧し、次いで戦後の社会・経済の変動の中でそれらがどのように変化してきたかについて概説する。
 後半では社会・経済の変化と家族規範について国立社会保障・人口問題研究所資料等に基づいて解説する。特に、高度成長期に形成された雇用制度や家族規範と現代の人々との意識のずれについて論じ、職業と家庭に関する新たな規範について展望する。

前半
(1) 日本人の伝統的職業意識
(2) 戦前の労働市場と職業意識
(3) 高度成長期の長期雇用と技能形成
(4) 労働時間の短縮と職業意識
(5) バブル期と職業意識・職業倫理の変化
(6) 職業意識の変化と若年失業
後半
(7) 企業の長時間労働と家族
(8) 家族の変化と人口の少子高齢化
(9) 男女の分業と家族規範
(10) 経済の変化と家族の意義
⑪ 仕事と家庭のバランス
⑫ 男女の「平等」と人間の尊厳
評価方法 出席状況とレポートおよび期末試験の成績を総合する。
テキスト プリントを配布する。
その他