他の科目との関連 |
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履修対象学科 |
全 |
副題 |
人権の近代と現代 |
授業概要 |
「人権」もしくは「個人の権利自由」という観念を生み出した思想と「人権」論が持つ現代の問題点について講義する。多くの「人権」思想は近代において欧米で生まれ、近代合理主義や近代国民国家思想という基盤を共有しているものの、その内容は欧米の中でも決して一様ではない。また、そのような多様な「人権」思想もまた、近代合理主義や近代国民国家思想という普遍的な基盤を共有していることから来る共通の問題点を抱えて現代に至っている。この普遍の中の多様と多様の中の普遍についての話が講義の中心となる。思想的な話が多いことから抽象的となりがちではあるが、このような議論を理解することは「人権」や日本国憲法が保障する「基本的人権」を正確に把握するのに役立つことと思う。 |
学修目標 |
モダンという1つの時代に出現した「人権」思想とその現代的問題点について理解する。 |
授業計画 |
近代合理主義についての説明からはじめ、欧米各国の「人権」や「個人の権利自由」に関する考え方、それらに対する(民主的支配を含む)「支配」のあり方についての思想について説明する。その上で現代の我々が近代的な「人権」思想によって直面している問題について考える。 |
評価方法 |
学期末試験による。 |
テキスト |
なし |
その他 |
話が抽象的であることと多少法律論めいた話があるため、それに耐えうると自負する学生が受講することが好ましい。 |