21286 宗教史II
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選必 |
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秋学期 |
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2 |
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2〜4 |
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寺尾 寿芳 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | 宗教と文明 |
授業概要 | 「宗教対立」、「宗教戦争」、「原理主義」など宗教にまつわる現代人のイメージはあまりよくない。しかしイエスやブッダを顧みれば容易に理解できるように、宗教が果たしてきた精神的貢献は無視できない。困難をきわめる現実の宗教理解において文明の視点を導入することは、抽象的になりがちな教義理解や静態的な史実確認を超えて、歴史の荒波のただなかに生きる人類が記した罪深さと偉大さを動態的に照らし出すいわば自己回復の営みとなる。本講義では英国の歴史家アーノルド・トインビーの宗教観をひとつの手がかりに、「人間の尊厳」に通じる宗教史理解を試みたい。 |
学修目標 | 来るべき全地球文明を生きるに際して重要な宗教的感性と問題意識を育む。 |
授業計画 | 1 はじめに 2 宗教・文化・文明 3 トインビーの文明観 4 トインビーの宗教観 5 比較文明学における宗教 6 キリスト教の歴史と文明(1) 7 キリスト教の歴史と文明(2) 8 仏教の歴史と文明(1) 9 仏教の歴史と文明(2) 10 神道の歴史と日本文明 11 イスラーム文明、その他 12 宗教多元主義の比較文明学的地平 13 おわりに |
評価方法 | 出席状況、小レポート、試験による総合評価。 |
テキスト | 参考文献として、吉澤五郎『トインビー』(センチュリーブックス・人と思想・69)清水書院、1982年。その他、講義のなかで適宜紹介する。 |
その他 | 受講生の関心や進捗状況等により若干変更する場合がある。 |