南山大学

 
指定
期間
夏期前半
単位
年次
2〜4
担当者
森本 伊知郎
他の科目との関連
他学科履修
副題 近世考古学−主に陶磁器の研究から−
授業概要  近世(江戸時代)は文献史料が豊富に残っている時代で、20年ほど前までは考古学の対象とはみなされていなかった。しかし、最近は、文献からでは分からなかった問題を解明した考古学の研究や、考古資料と文献史料、民俗資料とを総合して、生活・文化をより具体的に復元した研究が数多くある。この授業では、近世考古学の概要を紹介した後、主に陶磁器の研究を通じて、近世の文化や社会について、考古学からどのような議論が可能かを考えたい。
学修目標  近世を対象にした考古学の意義について理解し、遺構・遺物などの物質的な資料を用いて近世にアプローチする方法を学ぶ。また、考古資料と文献史料、民俗資料などを総合化する方法について考える。
授業計画 1.歴史考古学としての近世考古学
2.近世の位置づけ・時代観
3.近世考古学の歩み
4.都市としての江戸−東京、名古屋
5.陶磁器からみた江戸時代
6.生産地の動向
7.出土した陶磁器をどのように数えるか
8.消費地(江戸)における陶磁器の出土状況
9.東海道にみる陶磁器流通の地域差
10.威信財としての近世陶磁器
11.考古資料と文献史料
12.紀年銘陶磁器の分析
13.窯跡出土陶磁器の形態分析−多変量解析の応用−
14.陶磁器を生産した陶工は識別できるか
評価方法  筆記試験と出席から評価する。
テキスト 教科書は使用しない。必要な資料は配付する。適宜、プロジェクター、VTRなどを使用する。
その他