51171 経済演習II
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水谷 重秋 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 不可 |
副題 | 経済政策入門 |
授業概要 | 日本ではバブル経済が崩壊して後、1990年代を通じて不況が続いた。その間にさまざまな政策が打ち出されたが、そのときどきの政策に対しては賛否両論が飛び交い、激しい論争が行なわれた。たとえば、構造改革(景気対策か構造改革か)、不良債権処理(デフレ対策か不良債権処理か)、財政政策と金融政策(財政政策か金融政策か、ケインズは死んだか、ゼロ金利政策・量的緩和政策の有効性)、財政再建(増税か借金か、増税か社会保障の切り捨てか、無駄な公共事業の切り捨てがまず第一か)、サプライサイド政策(供給側重視か需要側重視か)、インフレ目標政策、政府の規模論(大きな政府か小さな政府か、福祉国家か市場万能主義か)、経済政策の自律性(アメリカ依存の経済政策か自律的経済政策か)、郵政民営化の是非などがその主要な例である。 本演習ではそのような論争のいくつかを検討することにより、日本経済の現状を確認しつつ望ましい経済政策の在り方を検討する。また、「政策論争」を俎上に載せるついでに、「口頭による論争」の仕方も練習していきたい。 |
学修目標 | 多くの論争の内容を理解し、それぞれの問題に対して自分なりの意見が持てるようになることを学修目標とする。 |
授業計画 | 春学期はテキストの各章ごとにグループを作り、グループ単位で学習する。学習したことはゼミで順番に報告して、全員で議論する。学期末には一人ひとりが修了論文を書く。 秋学期は論争課題を4つに絞ってグループを作り、グループ学習と報告、議論を継続する。学期末には各グループごとに修了論文を書く。 主テーマの学習の合間にディベートを取り入れ、「口頭による論戦」の訓練をする。 |
評価方法 | ゼミナールは学生が自分たち自身で作り挙げていく授業である。グループ報告にせよディベートにせよ、その他のゼミ活動にせよ、積極的な参加が求められる。毎回のゼミにおける活動状況や修了論文の出来具合などを参考にして総合的に評価する。 |
テキスト | 野口旭『経済論戦−いまここにある危機の虚像と実像』日本評論社、2003年。 田中秀臣『経済論戦の読み方』(講談社現代新書)講談社、2004年。 川北隆雄『経済論戦−いま何が問われているのか−』(岩波新書)岩波書店、2005年。 |
その他 | メールとホームページを積極的に利用する。それぞれのアドレスは以下のようである。オフィスアワーは設定するが、ゼミの学生は研究室を自由に訪問してよいことにしている。 ※※※ ホームページURL:http://www.nanzan-u.ac.jp/~mizutani/ 電子メールアドレス:mizutani@nanzan-u.ac.jp |