南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
岸田 民樹
他の科目との関連
他学科履修
副題 組織と市場という視点から、A.D.チャンドラーの『経営戦略と組織』以来の、環境—戦略—組織の適合が、歴史的にどのように展開してきたかを、アメリカの経営史を中心に、分析する。──環境—戦略—組織の歴史的発展──
授業概要  経営の諸問題が、歴史的にどのように解決されてきたかを、アメリカ経営史を中心に、明らかにする。第1に、鉄道業におけるライン・スタッフ組織の発展を跡づけ、第2に、その後の地域別事業部制組織の発達にもかかわらず、鉄鋼業などで職能部門制組織が興隆し、デュポンなどで、これが広く採用されるようになった。第3に、チャンドラーの『経営戦略と組織』にあるように、1920年代に多角化戦略の採用と共に、デュポン、GMなどで事業部制組織が採用された。特にフォード(職能部門制組織)とGM(事業部制組織)の競争と後者の勝利はこの時代のハイライトである。第4に、1960年の宇宙航空産業において、環境の変動と複雑な技術への対応が必要になったとき、職能部門制組織の供給の集中と事業制組織の需要の多様化、への対処、すなわち供給と需要という市場を内部化する形で、マトリックス組織が誕生した。さらに今日では、ネットワーク組織を中心とした、組織間関係の組織化が進んでいる。
学修目標  受講生には、アメリカの経営史を通じて、環境—戦略—組織—業績の関係がどのように発展してきたかを、産業革命時代、大量生産時代、マス・マーケティング時代、国際化・情報化時代の、それぞれの時代の代表的な企業の事例を通じて、理解してもらいたい。
授業計画 1.市場と組織
2.ライン組織
3.ファンクショナル組織
4.鉄道業とライン・アンド・スタッフ組織
5.化学産業と職能部門制組織
6.自動車産業と事業部制組織
7.宇宙航空産業とマトリックス組織
8.現代の経営組織
評価方法 出席を含む平常点と試験の成績によって評価する。数回レポートを提出してもらう。
テキスト 特に教科書は指定しない。
その他 参考文献
安部・壽永・山口『ケースブック アメリカ経営史』有斐閣,2002。
山倉・岸田・田中『現代経営キーワード』有斐閣,2001。