南山大学　シラバス検索用

指定	選	期間	秋学期
単位	２	年次	2〜4
担当者	高橋　広次

他の科目との関連
他学科履修	可
副題	法哲学概論
授業概要	著名な論争を繰り広げた法哲学上重要なテーマを選び、古典的な哲学者や近現代の法哲学者・実定法学者の法理論に即して説明する。「法とは何か」、「法と道徳」、「自然法論と法実証主義」、「古典的及び現代の正義論」、「法の妥当根拠論」、「現代の法化理論」等、歴史上形を変えながら、しかし基本的には同じ構造をもち絶えず論じられているテーマを取り上げる。
学修目標	法哲学は、所与の実定法の効力を自明の前提として受け取るのではなく、いかなる根拠に基づいてこの効力が発生もしくは廃棄されるかといった問いを立てる。従って、時には当該実定法の効力を総体的もしくは部分的に否認し、それへの抵抗権や不服従を唱える理論を構築することもある。しかし、法哲学は地についた議論を展開するためには、実定法学の成果に習熟していなければならない。本授業はそうした前提として法哲学と実定法学との対話の過程を学ぶ。
授業計画	授業の主要テーマは以下の順に従って取り扱われる。１．法哲学とはどういう学問か？　　法学方法論の可能性２．法と道徳との区別と連関について３．自然法論と法実証主義との対立、あるいは「第三の道」？４．法価値としての正義、　古典的定式とそれへの懐疑、そして現代の復権５．何故に法は人間を拘束する力を有するか？６．新世紀における「法化」の歩み
評価方法	成績の評価に際しては、定期試験の結果を重視するが、中間期を見計らって実施する小テストの結果をも併せて考慮に入れる。
テキスト	三島淑臣編『法哲学入門』成文堂　2003年（第２刷）
その他	併せて「法哲学A」及び「哲学」の履修が望ましい。