南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
3・4
担当者
町村 泰貴
他の科目との関連
他学科履修
副題 情報ネットワーク上の様々な問題を法的側面から考える
授業概要  情報法では、情報をキーワードとする現代的問題を取り上げて、これを法学的な観点からどのような論点が潜んでいるかを明らかにし、どのような解決がなされているかを検討していく。
 担当者の専門は民事訴訟法であるため、取り上げる論点はインターネットなどの情報ネットワークにまつわる民事法分野が中心となる。具体的には、電子商取引と消費者保護、スパムメール規制、プロバイダ責任の追及とプロバイダ責任制限法、発信者情報開示制度、名誉毀損やプライバシー侵害などの情報不法行為、著作権、商標権などの知的財産と情報ネットワーク、ドメインネーム紛争、デジタル/オンライン技術と訴訟手続の変容などである。
 このほか必要な限り、刑事法上の論点や行政規制の問題も取り上げる。具体的な問題としては、サイバー犯罪条約、不正アクセス禁止法、情報公開制度、プライバシーと個人情報保護法、表現の自由と規制問題、情報ネットワーク社会のガバナンス体制などが関係する。
学修目標  法律学の基本的な知識を、情報ネットワークの発達した現代社会に生起する様々な現象に当てはめて考えることができることが目標である。
授業計画 1.情報法総論:情報基本権、情報ネットワーク社会の基本構造
2.電子商取引と法的課題(1):契約関係と消費者保護
3.電子商取引と法的課題(2):スパム問題、準拠法問題
4.情報不法行為(1):プライバシー侵害および名誉毀損・誹謗中傷
5.情報不法行為(2):プロバイダ責任の追及
6.知的財産とネットワーク(1):著作権保護とP2Pネットワーク、オープンソース
7.知的財産とネットワーク(2):商標法、不正競争防止法とドメインネーム紛争
8.プロバイダ責任制限法の発信者情報開示請求権
9.オンラインと紛争処理(1):デジタル技術と訴訟手続の変容
10.オンラインと紛争処理(2):オンラインADR
11.情報ネットワークと行政規制:情報公開と情報保護
12.ネットワーク利用と刑事規制(1):不正アクセス禁止法その他の刑事規制
13.ネットワーク利用と刑事規制(2):サイバー犯罪条約
14.まとめ
評価方法 レポートおよび期末テストの成績による。
テキスト オリジナル教材を用いる。
参考書は適宜指示する。
その他  学内ネットワークを用いたe-learningも活用するので、必ず、学内ネットワークが利用できるようにしておくこと。