南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
4
担当者
平林 美紀
他の科目との関連 履修可能な民法関連科目について、可能な限り受講することが望ましい。
他学科履修 不可
副題 法的素養をもつ市民のための民法
授業概要  複数の民法関連科目について単位を取得したものの、民法を分かりにくいと感じたまま卒業の時期を迎える学生は少なくないであろう。しかし、大学を卒業し、社会人として生活することになる者にとっては、学生時代以上に法的問題に直面する場面が少なくないと思われる。衣食住を手に入れるための様々な契約を自分自身が当事者となって結ぶ機会は格段に増えるであろうし、思いがけない事件や事故に遭遇するかもしれない。また、新しい家族関係を築いたり、逆に従来の家族の高齢化に伴う問題を抱えることになるかもしれない。
 この演習では、民法を今一度学ぶ機会を提供し、今後の人生で起こりうる民法上の諸問題に対処するための知識と、何よりも法学部出身者として恥ずかしくないように、民法の考え方を身に付けてもらいたい。
学修目標  大学における民法学習で得た知識を総合して、日常生活で起こりうる問題への対処を可能にすること。また、新たな問題に直面した際に一定の解決方法を見出すことができるよう、民法の考え方の基本的な部分を再確認し、その応用方法を身につけること。
授業計画  不動産売買、金銭消費貸借、借地借家、建築請負、不法行為、結婚・離婚、成年後見、相続などをテーマとした、事例研究を行う。
 具体的な方法は受講生の人数や希望を聞いて決めるが、可能であれば、選択されたテーマにつき、報告者(1回につき2名程度)からの報告をきっかけとして、受講者にも発言を求めることとしたい。
評価方法  演習への出席状況と報告・発言内容を総合的に評価する。
 ただし、受講生が30名以上になった場合は、通常のゼミナールの形態が失われる虞があるので、上記評価方法に加えて、定期試験を実施する。
テキスト 最低限の参考資料は配付する。講義や資格試験のために購入した教科書を適宜参照されたい。
その他  六法必携。
 この演習は、便利な知識を教えるものではない。覚えたこともいずれ忘れるし、ハウツー本は巷に溢れているのだから、それらを手に取ればよい。多くの者が興味を抱きやすい問題を素材とするが、あくまでも「市民のための法律」といわれる民法の考え方を身に付けることを目的とした演習である。