南山大学

 
指定
期間
夏期前半
単位
年次
1・2
担当者
大津留(北川)智恵子
講義題目
開講キャンパス
授業概要 今日、世界の多くの民主国家で政治の閉塞感から政治参加の見直しが試みられており、日本における市民社会への期待もその流れの中にある。戦後の民主化政策以来半世紀以上もアメリカ社会の動向に影響を受けてきた日本では、市民社会の活性化という新しい課題においてもアメリカに先例を求めてきた。ところが草の根で社会資本を育成し、民主化支援において市民社会の手本と自負するアメリカも、近年市民社会の再活性化に取り組まざるを得ない状況にある。本講義では、日米の構造的差異や共有される価値などを交えながら両国の市民社会の展開を論じ、日米社会を理解する上での一つの視座を提供する。
学修目標 市民社会とは何かを歴史や制度を通して理解するとともに、それを民主的社会の一員である自分自身の思考や行動に結びつけることを目標としている。
授業計画 1. 市民社会の歴史的展開(1)国家と市民社会
2. 市民社会の歴史的展開(2)地縁社会と市民社会
3. 市民社会の歴史的展開(3)社会資本の蓄積
4. 市民社会の歴史的展開(4)観戦型民主主義の課題
5. 日米の市民社会アクター(1)非営利団体・財団
6. 日米の市民社会アクター(2)宗教団体
7. 日米の市民社会アクター(3)住民と地方自治
8. 日米の市民社会アクター(4)市民社会の育成
9. 市民社会の課題(1)自発性と説明責任
10. 市民社会の課題(2)協働のあり方
11. 市民社会の課題(3)民主主義における市民像
12. 総合討論およびレポート課題説明
評価方法 平常点(40%)およびレポート(60%)を総合して評価します。
テキスト 事前に課題文献リストを配布します。
参考図書としてTheda Skocpol, Diminished Democracy: From Membership to Management in American Civic Life, University of Oklahoma Press, 2003; Frank J. Schwartz and Susan J. Pharr eds., State of Civil Society in Japan, Cambridge University Press, 2003 など。

【その他】課題を事前に予習し積極的に討論に参加することを期待します。
その他