南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
3
担当者
豊島 明子
他の科目との関連 憲法、行政法、行政学、官僚機構論、現代国家論、公共政策論、
財政学、政治過程論、立法過程論
他学科履修 不可
副題 情報管理行政論─ 行政情報の公開・提供と個人情報保護 ─
授業概要  近年、行政が保有する情報の取り扱いに関する法制度が、次々と整備されている。いわゆる「情報公開法」や「個人情報保護法」などである。行政が国民・住民の手によって民主的にコントロールされるためには、開かれた行政運営と、行政の意思形成過程への住民参加がきわめて重要である。情報公開は、本来、住民参加のための前提条件であると言われるが、果たして現在行われている行政情報の公開は、十分と言えるだろうか。一方、行政は日々の行政活動の過程で、大量の個人情報を収集・利用し、保有している。行政による個人情報の取扱いは、私たち個人の権利利益保護という点からすると、どうあるべきなのだろうか。以上に述べたような問題を、報告と討論を通じて、学び、考える。
学修目標  行政の行う情報の取り扱いに関する近年の状況を踏まえ、情報公開・個人情報保護法制によって次第に構築されつつある情報管理行政の現状把握と法的問題の発見を行い、今後のあるべき情報管理行政の方向性について、法解釈論と立法政策論との両面から検討する。
 これらの検討作業の全体を通じて、現代行政の法的統制がどうあるべきかを考える。
授業計画  これは少人数で行う双方向型のゼミ形式の授業である。したがって、まずは、受講生諸君に担当してもらう報告の作り方(資料収集の仕方、図書館の使い方、報告レジュメの作り方等)について、レクチャーする。その上で、春学期は主に、情報公開法制に関して、秋学期は主に個人情報保護法制に関して、各受講生から報告してもらうことを前提に、参加者全員で議論を進めていき、テーマに関する理解や考察を深めていく。具体的には、情報公開、個人情報保護法制の制定背景、法制度の基本理念の検討、これらの法制度の具体的内容の検討、情報公開・個人情報保護に関する裁判判決の検討などの内容について、毎回、学び、考えていく。
評価方法  出席、発言、報告などの、ゼミに対する参加状況を総合的に評価する。
テキスト  テキストは指定しない。事前に読んでおくべき文献や資料等は、ゼミの際に適宜指示する。
その他